『治療ミス 足に障害』

名市大病院手術男性

市に1億円賠償提訴


 右ひざの腫瘍(しゅよう)の摘出手術を受けた後、右足に障害が残ったのは術後の治療ミスが原因として愛知県内の自営業者の男性(41)が名古屋市立大付属病院(同市瑞穂区)を管理する同市を相手に、約1億円の損害賠償を求める訴訟を名古屋地裁に起こしていることが3日分かった。
 訴えによると、男性は右ひざに痛みを訴え、1996(平成8)8月に同病院で検査した結果、絨毛(じゅうもう)結節性骨膜炎と診断され、約2ヵ月後に腫瘍の摘出手術を受けた。
 男性は手術直後から障害を訴えたものの、主治医は足の動脈がふさがる動脈閉塞(へいそく)とは疑わず、同年12月に足の筋肉の一部に壊死(えし)が見つかったことで動脈閉塞と分かり、右足関節の機能が失われるなどの障害が残ったという。
 男性側は「すみやかに検査し、動脈閉塞の治療をしていれば、障害は残らなかった」と病院側の過失を主張している。
 これに対し、名古屋市側は5月25日に開かれた第1回口頭弁論で「障害は患部を広く切除したためで、動脈閉塞には起因しない。壊死が見つかったのは感染症が原因」として、訴えの棄却を求める答弁書をだしている。
       (平成11年6月3日中日新聞夕刊より)



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