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闘病糧にパソコン指導
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NPO法人の障害者在宅支援事業でパソコンの扱い方を教える河島正幸さん(右)=名古屋市中村区で |
昭和区の河島正幸さん
骨腫瘍で4度手術、つえ頼り
多発性骨腫瘍(こつしゅよう)で4度も手術を受けた名古屋市昭和区の河島正幸さん(42)が、自らの病名からとった「シュヨーネット」という名のホームページを開き、障害者や高齢者のパソコン指導に本格的に乗り出した。「自分が障害者になって、パソコンが武器になることを知った。病気はいつ再発するかも知れないが、力の限り教えたい」という。
「障害者の強い武器」
右足に突然、異様な痛みを感じたのは、会社員をしていた13年前。検査の結果、多発性骨腫瘍と診断された。脚の付け根から足先まで様々な場所に発症し、手術を繰り返した。失業し、つえ無しでは歩けなくなった。
そんな中、福祉に関心が向き、福祉住環境コーディネーターや福祉用具専門相談員の資格を取った。パソコンは会社員時代からやっていたが、障害者にとっては自宅にいながら仕事や買い物、ネットバンキングができる「強い武器」になると思った。社会的弱者にとっての情報格差も解消できる。パソコンの様々な講座に足しげく通い、技術を学んだ。
4月からは個人で「シュヨーネット」を設立し、ホームページ作成を請け負うなどの仕事を本格的に始めた。病名を付けたのは、覚えやすく、自分の現状をわかってもらう意味もあるという。
自治体やNPO法人による障害者向けパソコン講座の講師も務める。自らの「やりがい」と高齢者らの「生きがい」を合致させようと、8月には毎日曜に昭和区伊勝コミュニティセンターで、高齢者向けの「パソコン広場」を実施する。
通常のパソコン講座は、カリキュラムや目標が決まっていることが多い。だが、河島さんは「パソコンを怖がっているお年寄りが意外に多い」と、カリキュラムを事前には固めない。「とにかく、まずキーボードに触り、楽しみながら学べるようにしたい。パソコンを学ぶことで脳の活性化につながり、友人もできる」
「パソコン広場」の受講料は1回1500円。教材費千円。詳しくはシュヨーネットのホームページ(http://www.shuyo.net/)で。
(7/15近郊知多版、名古屋版)
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