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1 経済関連 中日新聞 はつめいのたんか 発明の単価 企業が社員の発明に対して支払う報酬。知的財産権に関する意識が高まる中、職務上の発明をめぐる訴訟が相次いでいる。日亜化学工業(徳島県阿南市)の青色発行ダイオード(LED)訴訟では、会社側の対価として200億円の支払いを命じる判決が出た。 商品の優劣が生命緯線であるメーカーにとって研究・開発は事業の礎。訴訟リスクを回避する狙いもあって、研究者に対する報奨制度を見直す企業が増えている。ただ巨額報酬を命じた判決が産業界に与えた衝撃は大きく、制度の拡充が急務となっている。 2004/02/05
2 IT関連 中日新聞 1もーしょん @モーション NTTドコモの第3世代携帯電話「FOMA(フォ−マ)」向け動画配信サービス。携帯電話のインターネット接続サービス「Iモード」を使って、ニュースや映画の予告編など15秒程度の動画を楽しめる。ただ、FOMAは提供地域が当初、東京などに限られ、全国展開は2004年3月となる。
一方、KDDIと沖縄セルラー電話は12月上旬、携帯電話「cdmaone」で動画配信サービス[ezムービー]を全国で始める。最大データ通信速度はFOMAの6分の1だが、最大1分程度の動画を見られる。
両サービスを受けるには、新端末が必要だ。
2004/02/06
3 IT関連 中日新聞 W21・Nimda(にむだ) W21・Nimda(ニムダ) 世界中に急速にまん延している新種のコンピューターウイルス。自己増殖力が極めて強く、感染したホームページを閲覧しただけで侵されるのが特徴。パソコンの動作が遅くなったり、外部からの侵入を容易にするバックドア(裏口)が作られたりすることもある。
また、登録してあるメールアドレスに基づき、ウィルスに感染した「readme・exe」と題する添付ファイル付きのメールを勝手に送信。修復するには、基本ソフト(OS)を再インストールするしかないという。米同時多発テロ直後に猛威を振るい始めたため、米捜査当局がテロとの関連を操作している。
2004/02/06
4 IT関連 中日新聞 こーど・れっど コード・レッド インターネットの機能低下をもたらすコンピュータの新種ウイルス。7月から8月上旬をピークに日本を含む世界各国で多数の感染例が報告された。
コード・レッドは、電子メールを開くと感染する従来のウイルスとは異なり、ネット経由で基幹システムのサーバーに侵入して増殖するのが特徴。感染後、決められた日時に特定の標的を攻撃して機能障害を起こすとされる。
このため、感染したサーバーが今月20日ごろに米ホワイトハウスを攻撃するとの懸念が高まっていたが、予防ソフトを使用するなどの対策が浸透したためか、目立った被害は出なかった。
2004/02/06
5 IT関連 中日新聞 えいがねっとはいしん 映画ネット配信 インターネットを通じて、デジタル化された映画を配信する事業。ソニー・ピクチャーズエンタテイメントなど、米国の映画製作大手5社は、国内に映画をネット配信する事業に合同で参入することで合意した。
ブロードバンド(高速・大容量通信)の急速な普及に伴い、従来は困難だった音楽や映像などのコンテンツ(情報の内容)の送受信を行う個人や事情者が拡大している。当初はネット配信に慎重姿勢だった大手事業者の間にも、違法コピーや無料のコンテンツ交換などの動きを警戒し、提携して本格的な事業化を目指す動きが広がりつつある。
2004/02/06
6 IT関連 中日新聞 つぎつぎせだいけいたいでんわ 次々世代携帯電話 今年5月末に試験サービスが始まった次世代携帯電話を発展させた「第四世代」の携帯電話。総務省は2010年ごろの実用化を目指し、このほど基本仕様をまとめた。次世代の約50倍、現行の光ファイバー並みの毎秒百メガビット(1メガは百万)の高速インターネット通信を実現。音楽CDは1分以下、2時間の映画なら3分程度でダウンロードできるようになる。
加えて、家電や自動車なども「情報化」できる次世代のネット手順「IPV6」も導入、すべての機器のリモコン代わりにもなる。また、端末規格を共通化するため、利用者は自由に電話会社を選択できる。
2004/02/06
7 IT関連 中日新聞 でんぱどけい 電波時計 内蔵されたアンテナで、日本全国標準時を知らせる電波を定期的に受信し、誤差を自動修正する時計。一般的なクオーツ時計では、1ヶ月に20秒前後の誤差が生じ、適時狂いを修正する必要があるが、電波時計では時刻合わせが不要になる。各時計メーカーは、さまざまな新商品を投入し市場の拡大に期待を掛けている。
標準時を知らせる電波は、独立行政法人の通信総合研究所が、福島県内の基地局から発信している。現在は沖縄など一部地域で受信できないが、今年10月には九州に2箇所目の送信所が開設される予定。これで、ほぼ全国で電波時計が使えるようになる。
2004/02/06
8 一般関連 中日新聞 COP7 COP7 1992年の地球サミットで採択された地球温暖化防止に関する気候変動枠組み条約の第7回締約国会議の略。モロッコのマラケシュで29日から11月9日までの予定で開催される。
99年の京都会議(COP3)では具体的な温室効果ガスの削減目標などを京都議定書として採択。COP7は、2002年の同議定書発行に向け、議定書の国際運用ルールの最終合意を目指す。
運用ルールは、7月にドイツのボンで開催されたCOP6再開会議で各締約国官僚が骨格部分を政治的に合意。COP7は、この合意を肉付けし、詳細ルールを完成させる協議を行う。
2004/02/06
9 一般関連 中日新聞 PKOさんか5げんそく PKO参加5原則 自衛隊が国連平和維持活動(PKO)に参加する際の要件は@停戦合意の成立A紛争当事者の同意B中立的立場の厳守C以上の条件が満たされない場合の撤収D武器使用を隊員の生命・身体の防護目的に限定―の5項目。
いずれもPKO協力法に明記されている。
政府・与党は、停戦監視や地雷除去など現在凍結されている国連平和維持軍(PKF)本体業務への参加の解除を検討している。これに合わせ、武器使用要件の緩和を求める意見が自民党などで強まっている。公明党は慎重姿勢だが、防護対象を国連や他国の要員、被災民などに拡充する方向で調査が進む見通しだ。
2004/02/06
10 国際関連 中日新聞 あるじゃじーら アルジャジーラ ペルシャ湾岸の小国カタールで1996年、首長家の融資を受けて設立された民間衛星テレビ局。その名は「島」を意味する。アラビア語で放送、社員数約600人。英BBC放送からの転職者もいる。アラブ圏のほかワシントン、ロンドン、ジャカルタなど世界各地に計約40人の特派員を置く。官製報道ばかりのアラブ世界では異例の独立した報道を目指し、「中東のCNN」の異名を持つ。
米英軍のアフガニスタン攻撃を現地から独占中継し、米中枢同時テロの首謀者とされるウサマ・ビンラディン氏の「聖戦」呼び掛けも放映。米政府が懸念を示したが、報道自粛はしない構え。
2004/02/06
11 経済関連 中日新聞 いんふれもくひょうせいさく インフレ目標政策 中央銀行が、物価安定のため、例えば「消費者物価上昇率を1−3%にする」などのインフレ目標を掲げ、その達成を国民に約束して金融政策を運営すること。世界的にはインフレ抑制手段として導入された例が圧倒的だが、現在、デフレ化の日本では、インフレ目標を導入することで逆に一定のインフレを起こそうとの議論が出ている。
政府内には、一段の量的金融緩和に向けてインフレ目標の導入を求める声がある。日銀は、物価を上昇させるために無理に金融緩和を強化すると、インフレに歯止めがかからなくなる恐れがあるなどして難色を示している
2004/02/06
12 経済関連 中日新聞 えまーじんぐまーけっと エマージングマーケット 市場経済化が急速に進んでいる新興市場のことで、一般的にアジア、中南米、東欧諸国を指す。経済のグローバル化に伴い、1997年のアジア通貨危機以降、これら地域で発生した金融危機が世界の金融市場を混乱させてきた。
最近も、国際通貨基金(IMF)支援の遅れを理由にトルコで金融危機が再燃したのに続き、経済不振が続くアルゼンチンでデフォルト(債務不履行)懸念を背景に国際市場が混乱。
いずれも世界経済の波乱要因となる恐れがあることから、ジェノバ・サミット(主要国首脳会議)でも議論された。
2004/02/06
13 経済関連 中日新聞 すとっくおぷしょん ストックオプション 自社株を市場価格とは関係なく、あらかじめ決められた価格で購入できる制度。株式値上がり益を享受できるのが最大の利点で、米国では多くの企業が採用、日本では商法改正により1997年から新しい報酬制度として役員や社員向けに導入が可能となった。
株価が値上がりした時に市場価格より安く購入できるため、株式購入時の差額は税務上では給与所得とみなされ、所得税が課される。
同制度をめぐっては、外資系企業の役員らが所得税の申告漏れを指摘されるケースが相次ぎ、先にマイクロソフト日本法人の元常務が脱税容疑で始めて刑事告発された。
2004/02/06
14 国際関連 中日新聞 たりばん タリバン 内戦が続くアフガニスタンで1994年9月、パシュトゥン人を主体とする神学生らが結成したイスラム原理主義勢力。急速に支配地域を拡大し、98年以降は国土の9割を支配下においている。最高指導者はムハマド・オマル師で、南部のカンダハルが本拠。
反米テロの黒幕とされるサウジアラビア出身のウサマ・ビンラディン氏のアフガン潜伏を“黙認“しており、国連は制裁継続中。今年3月には、バーミヤンにある2体の巨大石仏を破壊し、国際社会から非難を浴びた。パキスタン、サウジアラビア、アラブ首長国連邦の3カ国のみがタリバン政権を国家承認している
2004/02/06
15 国際関連 中日新聞 てろぼうしかんれんじょうやく テロ防止関連条約 国連のテロ防止関連条約は現在、航空機奪取(ハイジャック)防止条約や国家代表等保護条約など12あり、テロ行為に対する罰則整備や国際的な捜査協力体制の構築などを盛り込んでいる。
日本はそのうち10条約を締結しているが、爆弾テロ防止、テロ資金供与防止両条約締結。
米国の中枢同時テロを受け、政府は両条約の締結作業を加速、爆弾テロ防止条約は開会中の臨時国会で締結する方針を決めた。一方、テロ資金供与防止条約は締結の際に必要な国内法の整備に時間がかかるため、年内に署名後、来年の通常国会での締結を目指している。
2004/02/06
16 国際関連 中日新聞 ばんかーばすたー バンカーバスター 湾岸戦争中の1991年、米軍がイラクの地下司令部を攻撃する目的で開発、配備した大型特殊爆弾「GBU28」の通称。
湾岸戦争では、2発のみ使用。その後、改良が進められ、今回のアフガニスタン空爆では、タリバン政権の地下施設に対する攻撃に使われた。
重さ約2・3トン、長さ3・9メートル、直径約37センチ。爆発物の重さは286キロで、レーザー(光増幅発信装置)誘導により標的に向かい、地下30メートルあるいは重さ6bのコンクリートを貫通して爆発する。射程は9260メートル以上。1発の値段は14万5600ドル(約1700万円)でミサイルより安い。
2004/02/06
17 経済関連 中日新聞 かぜいつうほう 課税通報 脱税や申告漏れなど、税法上問題がある疑いが警察の事件操作で発覚した際、都道府県警が国税局に対し、押収した帳簿類の分析などを添えて情報提供する。
最近では、右翼団体会長がオーナーを務める出版社が同和問題に関する低下6万円の書籍を販売し、今年7月までの1年8ヶ月で3億3千万円を荒稼ぎしていたことが警視庁公安部での調べで発覚した。
公安部は、今年6月までの1年2ヶ月間について、会長が9800万円の収入を申告せず、出版社も2億5千万円の収入を申告しなかったとして、東京国税局に課税通報する手続きを取った。
2004/02/06
18 経済関連 中日新聞 かいかくこうていおもて 改革工程表 経済財政運営の基本方針(骨太の方針)の実現に向け、改革の具体的な内容と時期を明示する。
もともとは製造業の発想で、経済財政諮問会議の民間議員、奥田碩トヨタ自動車会長が、発案した。@秋までにできるものA臨時国会で法改正してできるものBそれ以降―の三段階に分かれて国民に示す。
当初は、関係閣僚から各省庁の取り組み状況や意見を聴取した上で、8月下旬から9月上旬に策定する方針だった。しかし、各省庁から寄せられた原案が新味にかけ、期待はずれだったこともあり、作業が難航。策定時期は9月下旬にずれ込んだ。
2004/02/06
19 経済関連 中日新聞 きんゆうせいさくけっていかいごう 金融政策決定会合 日銀の最高意思決定機関である政策委員会の会合のうち、金融政策運営に関する基本方針を決める会議。毎月1,2回開催される。委員会は総裁、副総裁2人および審議委員6人の合計9人で構成し、総裁が議長を務め、意思決定は多数決方式で行われる。
会合には、財務省と内閣府からも代表が出席し、金融政策に関する政府側意見を述べることができる。政府側代表には議事提出権と議決権はないが、委員会に提出された議事の議決を次回会合に延期するよう求めることはできる。会合の討議内容は、議事要旨については1ヵ月後、詳細な議事録は10年後に公表される。
2004/02/06
20 経済関連 中日新聞 こうかいしじょうそうさ 公開市場操作 中央銀行が金融機関などとの間で手形や債権を売買し、短期金融市場の資金量を調整すること。過剰の時は、手持ち分を売却して資金を吸収。逆に不足する時は、これらを買い入れて資金供給を増やし、市場金利に影響を与える。
日銀は14日、追加金融緩和策として、民間金融機関が預金の払い出しや資金決済などに備えて日銀に預けている当座預金の残高を、これまでの5兆円から6兆円に増やすことを決定。同時に、この目標を達成するため、長期国債の買い切り額を月刊4千億円から6千億円に引き上げ、市場への資金供給を一層拡大することにした。
2004/02/06
21 経済関連 中日新聞 こくさいかくづけ 国債格付け 国の信用リスクを表す尺度で、内外の格付け会社が各国の政府債などに付与している。
米系の大手格付け会社、ムーディーズ・インベスターズ・サービスの格付けでは日本国債は現在、最上級から3番目の「Aa(ダブルエー)2」で、引き下げ方向で見直されることになった。
「Aa」は相対的には上級クラスだが、一段下の「Aa3」が付与された場合、先進国ではイタリアと並ぶ最低ランクになる。経済情勢が一層厳しくなり、「A(シングルエー)への転落が視野に入れば、先進国としての信用力に揺らぎが生じ、売り圧力が強まる恐れがある
2004/02/06
22 経済関連 中日新聞 さいけんほうきがいどらいん(ししん) 債権放棄ガイドライン(指針) 金融機関が経営難に陥った企業の借金を棒引き(債権放棄)する際に活用する基本原則。再建計画の妥当性の判断、債権者間の利害調整の在り方について方向性を示す。不良債権の早期処理を促すため、政府が4月の緊急経済対策に指針策定を盛り込んだ。銀行界など民間主導の研究会が6月中に中間報告をまとめる。
債権放棄は、本来は民事再生法など法的整理の対象となるべき企業の特例的な救済措置で、健全な企業の経営を圧迫するとの懸念がある。このため、指針づくりでは手続きの透明性の確保や債権企業の経営者・株主の責任をどう問うかが焦点になる。
2004/02/06
23 経済関連 中日新聞 さんぎょうさいせいいいんかいこうそう 産業再生委員会構想 公的な第三者機関「産業再生委員会」を設置し、過剰債務を抱える企業の再生を目指す構想。企業から提出された再建計画を審議し、再建可能と判断すれば、日銀などの資金支援を求める。経営責任を明確にする代わりに、産業界の統合・再編を後押しするのが狙いで、金融再編に大きな役割を果たしてした金融再生委員会の「産業版」といえる。
構想は樋口広太郎内閣特別顧問(アサヒビール名誉会長)、自民党の渡辺善美衆院議員らが提唱した。一方で、小泉純一郎首相や柳沢伯夫金融担当相らは、企業の整理や統廃合に国が関与することに慎重な考えを表明している
2004/02/06
24 経済関連 中日新聞 じぎょうとうごう 事業統合 一般的には、複数の企業がある事業を分割した上で、その事業を統合して新会社を設立することを指す場合が多い。このほか、自社のグループ会社や新設子会社などに分割事業を統合する場合なども、通常、事業統合と呼ぶ。
長引く不況で、多くの企業が不採算部門の切り離しを迫られているため、事業再編の有力な手段として活用される例が増えている。今年4月施行の改正商法で、会社分割制度が導入され、これまでより簡単に本体から事業分割できるようになったことが影響している。今後も、会社分割、事業統合で経営改革を図る動きが加速しそうだ。
2004/02/06
25 IT関連 中日新聞 じせだいひかりでぃすく 次世代光ディスク ポストDVDの大容量記憶媒体。読み取りと書き込みに波長の短いレーザー(光増幅発信装置)を使用、高画質映像を長時間記録できるため、電気メーカー各社は2003年の地上波デジタル放送開始までの製品化を目指し、開発に取り組んでいる。
ただ、規格については、ソニーやパイオニアなどが開発した記録層を一層とする方式(ハイビジョン映像2時間弱が録画可能)のほか、松下電器産業が10月に発表した2層方式(同4時間程度)が並存している。このため、業界標準の座をめぐり、かつての「VHS対ベータ」のような規格争いがおこる可能性もある。
2004/02/06
26 経済関連 中日新聞 じゆうぼうえききょうてい(FTA) 自由貿易協定(FTA) 二国以上の国同士が、関税や非関税障壁を撤廃し、自由な貿易活動が可能な経済圏の創出を目指す協定。欧州連合(EU)や北米自由貿易協定(NAFTA)などの地域統合と二国間協定がある。
日本は従来、世界貿易機関(WTO)による世界的な自由化を優先し、ブロック化懸念があるFTAに慎重だった。
しかし、WTOの次期貿易自由化交渉(新ラウンド)の先行き不透明が増す中、日本政府はWTO一辺倒の通商政策を転換。今月初めて、シンガポールとFAT締結で基本合意したほか、メキシコや韓国などとも締結の可能性を検討している。
2004/02/06
27 経済関連 中日新聞 しゃかいてきせきにんとうし(SRI) 社会的責任投資(SRI) 企業の収益性だけでなく、環境への配慮や倫理面を重視する投資。投資先企業が不祥事を起こせば、株価が下落するばかりではなく、社会全体に大きな悪影響を及ぼしかねない。欧米では、経営理念や法令違反防止体制を吟味した上で資金を運用する社会的責任投資(SRI)が普及している。倫理観が高い企業に投資して社会を変えていく狙いもある。米国ではSRI残高が2兆j(約240兆円)を超える。
日本でも朝日生命保険の子会社が、SRI手法で運用する投資信託を販売している。環境に配慮する企業に的を絞った投信「エコファンド」もSRIの一種
2004/02/06
28 経済関連 中日新聞 しゃかいほしょうひ 社会保障費 主に医療、年金、福祉の3分野に投じられる国費。例えば、国民が病気で医者にかかった費用や、介護保険によるサービスの経費は約4分の1、高齢者に支給される基礎年金は3分の1を国費で負担している。これらを合わせた社会保障費は2001年度一般会計で約17兆5500億円で、政策的経費の中では公共事業費や教育費などを上回って最大の割合を占める。
高齢者の数が増えれば、年金受給者は増え、医療費も多くかかる。この増加分の国費が自然増と呼ばれる。02年度概算要求基準では医療費を通じ、自然増約1兆円を7千億円に圧縮することとされた。
2004/02/06
29 経済関連 中日新聞 とりひきいちにんかんじょうとりひき 取引一任勘定取引 証券会社が顧客から預かった投資資金を使い、顧客の同意なしに株式などの取引を行うことで、証券取引法では契約自体を禁止している。証券取引等監視委員会が1992年に発足して依頼、延べ11社で取引違反が見つかっている。最近では、国際証券大阪支店の違反が発覚し、検査妨害などと合わせて3日間の全店営業停止という厳しい処分が下され、会長ら3人が引責辞任に追い込まれた。
90年代初めに起きた一連の証券不祥事で、同取引が利益供与などの温床になったとの反省から関連規定が整備されたが、証券市場の低迷から違反行為は依然として後を絶たない。
2004/02/06
30 一般関連 中日新聞 しゅうさんどうじつせんきょ 衆参同日選挙 衆院の解散・総選挙と3年後との参院選を同日投票とすること。
自民党内の抗争で大平内閣不信任決議案が可決され、衆院解散となった1980年と、86年の中曽根内閣での解散(死んだふり解散)の過去2回、行われている。いずれも投票率が上がり、自民党が大勝した。
小泉内閣の超高支持率から、7月の参院選に合わせて同日選となれば、自民党に有利との見方が支配的。小泉純一郎首相は、前回の衆院選から1年しかたっていないなどを理由に「絶対にない」と繰り返しているが、同日選への警戒感は与党内で消えていない。
2004/02/06
31 一般関連 中日新聞 しゅうだんてきじえいけん 集団的自衛権 同盟条約などにより自国と密接な関係にある外国が武力攻撃を受けた場合に、自国への攻撃があったとみなし、実力を持って阻止する権利。
米国での中枢同時テロを受けて、北大西洋条約機構(NATO)はこの権利を行使して対処することで合意した。
国際法上、日本でも集団的自衛権を有しているが、行使することは有されないというのが政府の憲法解釈だ。小泉純一郎首相は将来的課題として「研究」する方針を表明しているが、今回のテロに対して米国が行う報復攻撃には、行使につながらない範囲で、物資輸送や医療などの後方支援を検討している。
2004/02/06
32 一般関連 中日新聞 しんこしょてん 新古書店 ここ数年、急速に広がっている新スタイルの古本店。576店舗、年商約460億円の全国チェーン「ブックオフコーポレーション」に代表される。旧来のように本を知識体系の集積とみて、目利きの店主が内容や希少価値に応じて値決めをするのではなく、原則的の「定価の何%」などの査定で買取、削ったりして、一律の価格を付ける。
店内は大きく明るく、品揃えも豊富。ファストフード店のように、マニュアル化された店員の対応も特徴だ。新刊本やコミックが売れない出版不況の一因として、出版業界では問題視されている。
2004/02/06
33 国際関連 中日新聞 ちゅうろぜんりんゆうこうきょうりょくじょうやく 中ロ善隣有効協力条約 1980年に失効した中国とソ連(当時)の「友好同盟相互援助条約」に代わり、21年ぶりに締結された中ロ両国の新たな基本条約。安全保障面での連携強化など21世紀における両国の戦略的関係を定めている。江沢民中国国家主席とプーチン・ロシア大統領が調印した。
条約は25条からなり、有効期限は20年。
「第三国に向けた軍事同盟ではない」としているものの、米国一極支配に対抗する狙いもある。条約では、核兵器による先制攻撃の放棄や有事の際の緊急協議を規定。ロシアが「1つの中国」を指示していることも盛り込まれた。
2004/02/06
34 国際関連 中日新聞 はいたてきけいざいすいいき(EEZ) 排他的経済水域(EEZ) 沿岸国が漁業や鉱物資源の全権を有する水域。国連海洋法条約で沿岸から200カイリ以内と定められている。沿岸国には同水域内で適性に資源を管理する義務があり、外国漁船は沿岸国の許可がないと操業ができない。
北方四島を固有の領土と主張している日本は、周辺水域も日本の排他的経済水域と位置付けている。このため、韓国がロシアとの合意に基づき、日本の許可なく15日から四島周辺でさんま漁を行うことに、日本は「主権を侵害する」と反発。三陸沖での韓国漁船の操業を認めないとするなど、日韓の間で新たな摩擦が生じている。
2004/02/06
35 一般関連 中日新聞 はつめいのほうしゅうきてい 発明の報酬規定 企業の従業員が取得した特許は通常、「職務発明」として企業所有となり、特許法は見返りに「相当の対価」を支払うよう定めている。この「相当」の解釈をめぐり、2万円は少ないとして20億円を求める訴訟が起こり、企業と研究者のトラブルが増えている。経済産業省は、高額報酬を可能にし、優秀な研究者の海外流出を防ぐ狙いから、規定を見直す方針を固めた。
法改正について、専門家の間では、「規定をできるだけ明確にすべきだ」との声がある一方、報酬を法律で定めるのは難しいため「規定を廃止して米国のように個別契約にゆだねた方がいい」との意見も多い。
2004/02/06
36 経済関連 中日新聞 はんとらすとほう 反トラスト法 不当な独占を廃止、消費者を保護するため米国が制定した一連の独占禁止法の総称で、1890年制定のシャーマン法を核に、クレイント法(1914年制定)、連邦取引委員会法(同年制定)の三法で構成されている。
米ダラス連邦大陪審は、米国市場など核酸調味料ヌクレオチドの販売で価格操作を行ったとして、反トラスト法違反の罪で味の素の部長を起訴。米司法庁は独占禁止法違反行為に対し、企業だけでなく、関与した個人についても責任を追及する方針を示しており、これまでにも複数の日本企業幹部らが反トラスト法違反で起訴されている。
2004/02/06
37 国際関連 中日新聞 ほうかつてきかくじっけんきんしじょうやく(CTBT) 包括的核実験禁止条約(CTBT) 核爆発を伴うあらゆる核実験を禁止する国際条約。1996年9月の国連特別総会で採択され、7月現在で161カ国が署名、77カ国が批准している。条約の発行には、ジュネーブ軍縮会議参加国で、発電・研究用の原子炉を有する44ヶ国の批准が必要だが、最大の核保有国の米国が未批准のほか、インドやパキスタンなどが署名していない。
米国は前政権時代の99年に、共和党多数の上院が条約批准案を否決。ブッシュ政権もかねて同条約に批判的だったが、米紙が最近、「米国は条約の死文化を望んでいる」と報じたため、米国の対応にあらためて関心が集まっている。
2004/02/06
38 一般関連 中日新聞 やすくにじんじゃ 靖国神社 1869(明治2)年に、戊辰戦争での官軍側戦死者の霊を慰めるため、東京招魂社が東京・九段に創建された。79年に靖国神社と改称。靖国の名称は中国の史書の言葉から取れれた。
日清戦争や日露戦争、第二次世界大戦などの戦死者ら、合祀(ごうし)された御霊は(みたま)は約246万6000柱に上る。軍人ばかりでなく、坂本竜馬、高杉晋作ら幕末の獅子や沖縄戦で犠牲になった「ひめゆり部隊」の女子学生らも祭られている。
1978年、東京裁判で有罪判決を受けた東条英機元首相ら14人のA級戦犯を合祀。中国、韓国などが首相の参詣に反発している。
2004/02/06
39 経済関連 中日新聞 れんけつふかぜい 連結付加税 企業グループの損益を通算して課税する「連結納税制度」を選んだ企業に対し、一定税率を上乗せする制度。2002年度導入予定の連結制度では、親会社が黒字でも、連結対象の子会社が赤字なら、納税額が減少する。景気低迷で赤字法人が増えているため、財務省の資産では、法人税収入に8千億円程度の減収効果が出る見通し。
財務省は「連結納税は減税ではない」として、2,3%程度の付加税上乗せを狙うが、経済界は「メリットが減り、利用が少なくなる」と反発している。海外では、米国がかつて2%程度の連結付加税を課したことがある。
2004/02/06
40 医療関連 中日新聞 ESさいぼう ES細胞 失われた人体の組織や臓器を再生させる医療で注目されている。正式には「杯(はい)性幹細胞」といい、人の場合、将来胎児になる受精卵の一部を培養する。神経や筋肉、骨、皮膚、臓器を作り出せるため「万能細胞」とも。試験管内でほぼ無限に増やせるので移植医療に変わる治療法と期待されている。パーキンソン病や糖尿病、心筋梗塞(こうそく)などの治療への応用の可能性もある。
一方、受精卵を使ううえ、クローン人間づくりにもつながる恐れがあり、規制も求められている。京大再生医科学研究所の倫理委員会は4日、国内で始めてES細胞作りの研究計画を承認した。
2004/02/06
41 医療関連 中日新聞 くろーんにんげん クローン人間 通常の子供は父と母の双方から遺伝子を受け継ぐが、クローンは片方からしか遺伝子を受け継がない、「複製」。1996年に英国で初のクローン羊「ドリー」が誕生し、クローン人間の技術的可能性が高まった。
ドリーと同じ体細胞クローンは遺伝子情報を担う核を取り除いた卵子に人間の体細胞の核を入れ、母体に移植する。
クローン人間づくりは日本のほか英、仏、独などで禁止されており、米国でも下院で禁止法案が可決された。イタリアの医師らのグループや国際的な新興宗教団体がクローンの子供をつくる計画を明らかにしており、批判されている。
2004/02/06
42 医療関連 中日新聞 せかんどおぴにおん セカンドオピニオン 現在受けている診断や治療方針について、患者が主治医以外の医師から求める意見のこと。がんや心臓病など治療法が進歩している中、専門知識を持たない患者が納得して治療法を選ぶ点で「インフォームドコンセント(説明と同意)を補完するシステムといえる。米国ではすでに一般化している。
日本は保険制度で、一つの病気には一つの病院しかかかれない「重複診療の禁止」の規則があり、患者が次々と病院と医師を変える「ドクターショッピング」を嫌う医師も多く、普及率が遅れている。一部の病院や医師がインターネットなどを通じ、善意で応じているケースもある。
2004/02/06
43 医療関連 中日新聞 かんごきゅうか 看護休暇 労働者に急病の家族を看護するための休暇を与える制度。臨時国会で成立した改正育児・介護休業法で、2002年4月1日から新たに事業主に課せられることになった。ただ、実際に休暇を認めるかどうかは「努力義務」にとどまっているほか、対象は「小学校入学前の子供」に限られ、配偶者父母などは除外されている。
民主党は、労働者が看護休暇を請求した場合、雇用者側に付与する義務が生じる「請求権」とするよう強く主張。
これを受けて、@政府は施行後3年をめどに制度を見直すA制度普及のため、関係者の努力を促進するーことが明記された。
2004/02/06
44 医療関連 中日新聞 せかいえいずほけんききん 世界エイズ保険基金 エイズをはじめとする感染症対策のため、アナン国連総長が創設を提唱した基金。6月27日に閉幕した国連エイズ特別総会は、全会一致で採択した宣言で創設を支持。7月下旬のジェノバ・サミット(主要国首脳会議)などで基金の詳細を話し合う。
基金はエイズ、マラリア、結核の三大感染症の予防や治療、ケアなどに活用。アナン事務総長は年内にも設置したい意向だ。日本政府が「相当額」の拠出を表明したほか、米英仏なども拠出の方針を示している。
国連は、2005年までに年間70億―100億jのエイズ対策費が必要になると見込んでいる。
2004/02/06
45 医療関連 中日新聞 そちにゅういん 措置入院 精神障害者によって自らを傷つけたり他人を害したりする(自傷他害)恐れがある患者を、強制的に精神病院に入院させること。精神保健福祉法に基づく行政処分で、都道府県知事の権限で行われる。
自傷他害の恐れのある人を見つけた場合、誰でも知事に保護を申請できる。刑事事件を起こした精神障害者を責任能力の欠如で不起訴とした場合は、検察官が知事に通報し、精神保健指定医二人以上の診断を経て知事が入院を命令する。
自傷他害の恐れがなくなったと指定医が判断すれば措置解除となり、その後の入通院は本人の意思にゆだねられる。
2004/02/06
46 医療関連 中日新聞 そうほうしゅうせい 総報酬制 サラリーマンが加入する健康保険や厚生年金の保険料を徴収する際の一方式。現在の仕組みが、基本的には月給に一定の料率を掛けて算出するのに対し、月給とボーナスを合わせた年収(総報酬)に料率を掛ける方法で、厚生年金では2003年度から導入される。
厚生労働省は医療改革の一環として、健康保険でも同年度から実施の方針。年収のうちボーナスの比率の高いサラリーマンは相対的に保険料が安く、月給の比率が高い人が不利な現状を変えるのが狙い。中小企業社員向けの政府管掌健保は同時に保険料率も上げ、一世帯で年16000円余りの負担増を求める。
2004/02/06
47 医療関連 中日新聞 だいりしゅっさん 代理出産 妻に子宮がないなどの理由で妊娠できない夫婦が、第三者の女性に子供を産んでもらう不妊治療。
夫の精子を第三者の女性に人工授精する方法と、夫婦の精子と卵子を体外受精させて第三者の女性の子宮に入れる方法があり、後者は「借り腹」と呼ばれる。倫理面での批判も強く、フランス、ドイツなどでは禁止している。
旧厚生省の専門委員会は昨年12月、人を生殖の手段として扱うなどの観点から望ましくないとして、代理出産を罰則付きで禁止する報告書をまとめた。しかし、法制化を前に、長野県の病院で始めて実施されていた。
2004/02/06
48 医療関連 中日新聞 すみそ(たんそ)きん 炭疽(たんそ)菌 土壌中に芽胞の状態で存在する菌。温度や湿度などが適切な条件になると活動を始め、動物や人の体内に入ると感染症を引き起こす。人の場合、大半は皮膚から感染する皮膚炭疽。ほかに、菌のついた食品を介して感染する腸炭疽や菌を吸収して起きる灰炭疽があり、発生はまれだが重症になりやすく、肺炭疽は極めて致死性が高い。発熱などの初期症状は風に似ている。
抗生物質が効くため、初期に大量投与すれば治る。人から人への感染例はない。
菌の入手や、培養が比較的簡単で、芽胞は粉末状に加工しやすいため、生物兵器としての研究もなされてきた
2004/02/06
49 医療関連 中日新聞 すみそきん(ことば) 炭疽菌(ことば) もともと土の中に胞子の状態で存在し、主に草食の家畜が感染する。人間も感染するがまれで、人から人へは感染しない。菌は無色、無味、無臭で、米国の炭疽(そ)菌事件で騒がれた「白い粉」自体が菌ではない。日本での感染例は、この30年間ゼロに近い。
感染経路は主に@皮膚の傷から入る(皮膚炭疽)A吸入して肺に入る(肺炭疽)B汚染したものを飲食する(腸炭疽)−で、初期に抗生物質を投与すれば治る。
ただ、肺炭疽は風邪のような症状の後、数日で突然悪化。無治療の場合、90%以上が死亡する。致死率の高さと培養の容易さから、米国など各国が生物兵器として開発した。
2004/02/06
50 一般関連 中日新聞 おふさいとせんたー オフサイトセンター 茨城県東海村での臨界事故を教訓に制定された原子力災害対策特別措置法で、事故時に情報を迅速に集め、関係者が連携して対応支持する現地拠点(正式名称「緊急事態応急対策拠点施設」)として整備される。敷地(サイト)から2−8`離れて位置する。原発や燃料加工工場、大学研究炉がある全国21ヶ所で本年度内に完成する予定。
炉心の運転状況を把握して放射能拡散を観測・予測する機器や、国と自治体を結ぶ通信機器を備えている。すでに北海道の泊原発と愛媛県の伊予原発で完成、10月27日には泊のオフサイトセンターを使った防災訓練が実施された
2004/02/07
51 一般関連 中日新聞 れじぶくろぜい レジ袋税 東京都杉並区が、ごみ減量の一環としてレジ袋削減目的で導入を目指している法定外目的税。正式名称は「杉並環境目的税」。区内の商店での買い物時に、レジ袋を受け取った客に袋1枚につき5円を課税する。客は税金を上乗せして支払い、各店がまとめて区に納める。年間4億円の税収を見込み、環境保全に使う。
11月議会で条例案が成立すれば、総務省との協議を経て導入が決まる。自治体が独自に導入できる法定外目的税としては全国3例目。
商店側には事務の手間がかかると反対もあり、実施時期は2003年4月をめどに様子をみて決める。
2004/02/07
52 一般関連 中日新聞 あんぜんほしょうかいぎ 安全保障会議 国防に関する重要事項などを審議する内閣の機関。首相は@国防の基本方針A防衛出動の可否B重大緊急事態が発生した場合の対応措置―などについて、会議に諮ることが義務付けられている。議長は首相が務め、官房長官、防衛庁長官、外相ら関係者で構成。必要に応じて他の官僚や統合幕僚会議議長らが出席し、全会一致で方針を決める。米国の中枢同時テロに対する米英両軍のアフガニスタン空爆を受け、小泉純一郎首相は安全保障会議を招集し、政府として、米軍などが行うテロリズムとの戦いへの協力や重要施設の警備強化などの対策を決めた。 2004/02/07
53 一般関連 中日新聞 おうりょくふしょくわれ 応力腐食割れ 溶接の熱など金属の耐食性が低下し、金属内部に残った引っ張る力(引っ張り応力)と腐食により、ひび割れがおきる現象。材料の性質と応力、腐食しやすい環境の3要素が重なると起きるとされ、原子力発電所で多くの報告例がある。
中部電力浜岡原発1号機の圧力容器の溶接部で見つかった亀裂も応力腐食割れの可能性が指摘されている。1979年には米国の原発で、今回と同じ部位に応力腐食割れと見られる亀裂が見つかった。99年には日本原子力発電所敦賀原発1号機で、浜岡1号機と同じ溶接剤を使った圧力容器内の溶接部に応力割れによる亀裂が多数見つかっている。
2004/02/07
54 国際関連 中日新聞 おうしゅうちゃんぴおんずりーぐ 欧州チャンピオンズリーグ 1995年から始まったサッカーの欧州クラブ1を決める大会。かつては「チャンピオンズカップ」の名称で各国のリーグ戦優勝チームがトーナメント方式で競っていたが、92年から形式を変更した。
予選を導入し、本線は準決勝までは2段階リーグ戦形式で争われる。
これは、試合増による収入増を図ったもので、イタリア、イングランド、スペインなどの強国は上位3,4チームが出場できるようになった。優勝チームは南米のクラブ1を決めるリベルタドーレス杯の優勝チームと、年末のトヨタカップでクラブチーム世界1を争う。
2004/02/07
55 一般関連 中日新聞 わのくに 環の国 大量生産・大量消費・大量破棄の「量」依存した社会から脱却し、地球と共生しながら持続する循環型社会を実現できた時の日本の姿を表す造語。川口順子環境相が、21世紀の国の在り方と、庁から昇格した環境省が目指すべき基本方針として掲げた。
地球規模で環境の保全が叫ばれる中、政府は3月、川口環境省の提案で、全閣僚と有識者による「環の国」づくり会議を設置。循環型社会の構築に向け、今夏にも提言をまとめる予定だ。5月に閣議決定した2001年版環境白書でも、「環の国」づくりがメーンテーマとして取り上げられている。
2004/02/07
56 一般関連 中日新聞 かんていりゅうち 鑑定留置 容疑者や被告の刑事上の責任能力の有無を調べるため、病院や拘置所に留置し、犯行当時の精神状態などについて、鑑定を行う刑事訴訟法の規定。
裁判所の鑑定留置状が必要で、通常数ヶ月かかるが、その間は取調べが中断される。精神障害を装ったり、逆に病気を故意に隠したりするケースもあるため、鑑定を行う精神科医らには専門的な知識や経験が求められる。
通常、起訴前に行われるのは、短時間の面接による簡易鑑定。この結果に基づき、起訴・不起訴の処分が決められる。重大犯罪の場合は、起訴前でも正式鑑定が行われることがある。
2004/02/07
57 経済関連 中日新聞 きおんさきもの 気温先物 将来、気温の変化によって経済的被害を被る恐れがある企業や農家のリスクを、先物取引を利用して軽減する仕組み。例えば、ビールや生鮮野菜は夏場などの天候次第で消費・生産動向が大きく変動し、企業業績や農家経営に影響を及ぼすケースが多い。気温先物は、こうした経済的損失を最小限にとどめるためのもので、国内商品取引の一部でも、主要都市の平均気温を指数化した先物市場の創設が検討されている。
農水省も商品取引所への上場に向け検討を始めている。ただ、気温のように形のない「無体物」をわが国商品先物市場に上場することは、現在、法律上は認められていない。
2004/02/07
58 一般関連 中日新聞 こっかCFCかんりせんりゃく 国家CFC管理戦略 オゾン層を破棄する特定のクロロフルオロカーボン(CFC)を、回収・処理し削減する国の諸施策を指す。オゾン層保護のモントリオール議定書締約国会議の取り決めを受けて、7月末までに国連環境計画(UNEP)への提出が義務付けられていた。
わが国ではオゾン層保護法に基づき、CFCの生産は1995年末に中止されたが、過去に使用されたCFCが冷蔵機器に1万2千d、カーエアコンに1万d残っている。これらの機器が廃棄されたときに大気中に排出されないよう、管理戦略には6月に成立したフロン回収法など着実な実施が盛り込まれた。
2004/02/07
59 一般関連 中日新聞 せんきょせいどかいかく 選挙制度改革 与党3党の選挙制度改革論議は、連立合意事項である衆院定数30削減がテーマだった。しかし、公明党には現行の小選挙区中心の制度では、党が衰退するとの危機感があり、中選挙区の一部復活に変質した。与党3党が合意した案は、行政区画が分割されている選挙区を中心に合区して、定員2、3の中選挙区を計14創設する内容。
しかし、政令指定都市のうち川崎市だけを「3人区」にするなど合理的基準はあいまい。野党側が「党利党略」と批判するのはこのため。自民党内にも反対論が根強く、与党内で最終合意できるかどうか不透明な情勢だ。
2004/02/07
60 一般関連 中日新聞 とくしゅほうじん 特殊法人 公共の利益や国策のため、特別法によって設立された法人。公庫や事業団、公団などの組織形態があり、現在、住宅金融公庫や日本道路公団、年金資金運用基金など77法人がある。採算を無視した事業計画によって、赤字に陥った法人が少なくなく、官僚の天下り先と批判もある。
2001年度予算ベースで、66法人に5兆3千億円の国費を投入。政府は事業内容をゼロベースから見直し02年度予算から国費の大幅削減を図る。あわせて01年度末までに「整理合理化計画」を策定、各法人の組織形態について@廃止A民営化B独立行政法人化―に分類し見直す。
2004/02/07
61 一般関連 中日新聞 どくりつぎょうせいほうじん 独立行政法人 中央省庁再編を契機に導入され、英国のエージェンシー制度を参考に、各省庁の外局や研究機関を分離し、「独立行政法人」とした。現在、国立公文書館や国立環境研究所など60法人がある。@経営に大幅な裁量権A第三者機関による業績評価義務付けーなどが特徴で、効率的な運営や経営の透明性確保を目指している。
しかし、国が100%出資しており、法人のトップも所管大臣が任命するなど、特殊法人の隠れみのとの指摘がある。
また、特殊法人改革の廃止・民営化に反対する各省庁が“逃げ道“として独立行政法人化を模索しているとも言われる。
2004/02/07
62 一般関連 中日新聞 ねんりんねんだいそくていほう 年輪年代測定法 遺跡から出土した材木が伐採された年代を探る方法。年輪幅の変化をパターン化した「年輪の物差し」を材木に当てはめ測定する。欧米では年代測定法として定着しており、日本の気候や地形を考慮した独自の「物差し」は奈良文化財研究所が開発。ヒノキで紀元前912年、スギでどう1313年まで測定できる。
池上・曽根遺跡(大阪府)出土の柱、法隆寺五重塔の心柱の測定では通説と大きく異なる年代が出て、波紋を広げた。土器による年代特定より古い年代が出ることが多く、木材の再利用の可能性を指摘し、遺跡の年代とするのに慎重な研究者もいる。
2004/02/07
63 一般関連 中日新聞 ふゆうりゅうしじょうぶっしつ(SPM) 浮遊粒子状物質(SPM) 大気中を漂う直径10マイクロb(マイクロは100万分の1)以下のごく小さな粒状の物質。工場の排煙や自動車の排ガス、土ぼこりなどに含まれる。
呼吸器系疾患との関連が指摘されており、大気一平方bあたり0.1ミリグラム以下(一日平均)の環境基準が定められている。発がん性があるディーゼル車排ガスの微粒子(DEP)もSPMの一種。
医師や公衆衛生の専門家でつくる環境省の検討会が健康への影響を調査したところ、SPMが大気中一立方b当たり100マイクロc増えると、呼吸器系疾患などによる死亡率が5%高まることがわかった。
2004/02/07
64 一般関連 中日新聞 よびじえいかん 予備自衛官 予備自衛官は、従来は退職した自衛官のうち志願する者から選考され、有事の際は自衛官として活動する。全国で約46、000人(1999年度)おり、主に後方支援、基地整備などが任務。
改正自衛隊法などが成立したことにより、「予備自衛官補」を公募して採用、一定の訓練期間を経て予備自衛官に任用する制度ができ、災害派遣の任務も追加された。一般公募(18−33歳)と、医師や弁護士などを対象とした技能公募があり、一般の場合は3年以内に50日間の教育訓練が必要。
今年12月頃公募を始め、来年度から採用試験を実施する方針。
2004/02/07
65 一般関連 中日新聞 じゅうたくきんゆうこうこ 住宅金融公庫 住宅の建設や購入に必要な資金を長期、低利で安定供給するのを目的に、1950年に設立された住宅専門の政府系金融機関。これまでの融資は1800万戸を超える。原資は主に財政投融資資金。
国費からも補助金など(本年度4430億円)が投入されている。
過去の景気対策で融資の範囲を広げた結果、「民間銀行の業務を圧迫している」との批判を受け、特殊法人改革で、廃止・民営化の検討対象に浮上した。ただ、“売り物“である「長期・固定・低利」の融資がなくなれば、ローン希望者に大きな影響力を与えかねない。
2004/02/07
66 一般関連 中日新聞 F1 F1 1950年に始まったフォーミュラ・カー(タイヤをむき出しにしたレース専用車)による世界最高峰の自動車レース。年間17戦が行われ、世界中を転戦しながらドライバー、製造者など各部門のチャンピオンを決定する。今期はミヒャエル、ラルフのシューマッハー兄弟(ドイツ)の活躍が話題を呼んでいる。
日本からは64年に故本田総一郎氏の決断でホンダが初参戦を行っているホンダに加え、来年からトヨタも参戦する。日本人ドライバーは87年の中島悟をはじめ鈴木亜久里、片山右京らがF1マシンを操ったが、現時点では不在。
2004/02/07
67 一般関連 中日新聞 Suica(すいか) Suica(スイカ) JR東日本が18日から導入した新型のICカード。自動改札機に軽く触れるだけで通過できる。Suicaは「Super Urban Intelligent Card」の略。
同社の既存のプリペイド型乗車券「イオカード」をICカード化した「Suicaイオカード」、定期券にイオカードの機能を加えた「Suica定期券」の2種類がある。いずれもカード情報を書き換えることで繰り返し使用できる。首都圏424駅で利用可能で、来年3月までにさらに37駅で利用になる。ICカードを鉄道で広範囲に本格導入するのは国内初。
2004/02/07
68 一般関連 中日新聞 ししざりゅうせいぐん しし座流星群 しし座を中心に四方八方に飛び散るように見える流れ星。約33年周期で太陽をまわるテンペル・タットルすい星が軌道上に残した微小なちりの帯を地球が横切る際、地球の大気との摩擦でちりが燃えて起きる。
古くは1799年に南米で観測された記録がある。1998年からは毎年11月に世界で観測されているが、日本では悪天候などから、わずかな流星数しか観測できなかった。今年は日本時間の11月18日夜から19日未明に掛け、日本を含むアジア東部で一度にたくさんの星が流れる流星雨が見られると期待され、全国で観測会などが予定されている。
2004/02/07
69 経済関連 中日新聞 でふれすぱいらる デフレスパイラル 物価下落と景気後退が連鎖して経済が悪化すること。需要の低迷から商品・サービスの価格が下落し、それが企業収益を悪化させて景気の足を引っ張り、さらに需要の低下が進むという形で、デフレと景気悪化が連鎖的に進行するパターンを指す。
日本経済は、米同時テロの影響や不良債権問題など不安要因が山積。日銀の最近のリポートによると、大半の政策委員が本年度、来年度ともマイナス成長と物価下落を見込むなど、デフレスパイラルに陥る懸念が取りざたされている。その回避のため、日銀には機動的な金融政策運営を求める声が強まっている。
2004/02/07
70 医療関連 中日新聞 いりょうひのじこふたん 医療費の自己負担 保険財政がピンチになる中、厚生労働省がまとめた2002年度の医療制度改革試案は
▽ サラリーマン本人負担を2割から3割に
▽ 高齢者医療(本人負担は原則1割)の対象を70歳から75歳に
▽ 老人医療費の伸び率管理制度の導入
▽ 被用者保険の保険料アップ
などの内容。
70歳から74歳の高齢者は現行の1割から2割に、3歳児未満は、3割から2割にした。
これに対し財務省は
▽ 高齢者から乳幼児まで、自己負担を原則3割に統一
▽ 1回あたりの医療費のうち500円分は医療保険を適用しない
など異例の対案を発表。最終案をまとめるには、かなりの混乱が予想される。
2004/02/07
71 一般関連 中日新聞 きげんつきいせき 期限付き移籍 「レンタル移籍」とも呼ばれサッカー界では一般的な移籍。一定期間、ある選手が他チームに貸し出され、期間終了後は原則もとのチームに戻る。
獲得する側は譲渡金が不要のため、獲得資金を抑え、新戦力がチームに適応するかを試すことができる。また、けがなどであいた穴をすぐに埋められる。
貸し出す側は将来性のある若手やプレーの機会に恵まれない選手に経験を積ませられ、状況次第ではレンタルから完全移籍への切り替えもできる。パラグアイでの活躍で日本代表に選ばれた広山望(セロ・ポルテーニョ)は市原からの期限付き移籍。
2004/02/07
72 一般関連 中日新聞 していぼうりょくだん 指定暴力団 指定暴力団は「暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律(暴力団対策法)」に基づき、各都道府県の公安委員会から指定される。指定を受けた暴力団は各種規制を受け、寄付金や援助金を要求するなど、「暴力的要求行為」を行った場合は、中止命令が発せられる。3月1日現在で、5代目山口組、稲川会など25団体が指定暴力団となっている。
警視庁はこのほど、強制執行妨害などの疑いで指定暴力団住吉会会長の福田晴瞭容疑者(57)を逮捕した。住吉会は、山口組、稲川会、と並ぶ3大勢力の暴力団で、3組織のトップクラスの逮捕は30数年ぶり。
2004/02/07
73 一般関連 中日新聞 ちどりがふちせんぼつしゃその  千鳥ヶ淵戦没者苑  第二次世界大戦中に戦死したり抑留中に死亡したりして、身元がわからない戦没者の遺骨を納め、慰霊するための国の墓地。1959年に東京都千代田区の千鳥ヶ淵に建設された。毎年5月に厚生労働省主催の拝礼式が行われ、今年は遺骨1042柱を納骨、計34万8406柱となった。
靖国神社とは別に、同墓苑を拡充して、多くの人が戦没者を慰霊できる国立墓地にする構想もある。
小泉純一郎首相は6月、墓地創設を検討する意向を表明する一方で、「慰霊の中心施設は靖国神社と受け止めている遺族も多い」と、慎重な姿勢も示した。
2004/02/07
74 IT関連 中日新聞 めいわくめーる 迷惑メール 本人の了解なしに、携帯電話などに一方的に送りつけられる電子メール。インターネットの出会い系サイトを宣伝するものが大半を占める。NTTドコモでは受信側が通信料を負担するため、携帯電話利用者の不満が高まった。出会い系サイトに絡んだ犯罪事件も続発。発信もとの業者側は、数字やアルファベットを無作為に組み合わせたアドレス名を大量に作成し、メールを送付。実在のアドレスと一致すると本人に届く。
横浜地裁は先月、NTTドコモの仮処分申請を受け迷惑メールの送信差し止めを命じた。
東京とも来年、条例で規制する方針だ。
2004/02/07
75 一般関連 中日新聞 りょかくきほあんきょうかほう 旅客機保安強化法 米同時中枢テロを教訓として制定された旅客機、空港の安全を強化するための米国の法律。
同法に基づき、現在民間に委託している手荷物検査は今後1年以内に連胞政府職員(米国民に限定)が実施する手荷物検査の厳格化や機内の航空保安員の増員、操縦室のドアの強化なども盛り込まれている。
米国では同時テロ後も検査でナイフの持込が見逃される事例があいつだ。アメリカン航空機墜落事故も重なり、航空安全に対する懸念が一段と強まり、旅客が激減している。米航空各社は同法成立を受けて、休暇シーズンには旅客が戻ることを期待している。
2004/02/07
76 IT関連 中日新聞 (IPでんわ) 【IP電話】 インターネットの通信手段であるインターネット・プロトコル(IP)を利用した電話サービス。音声を細切れのデジタルデータに分けて伝送する。通信回線を効率的に使用するので、格安の通話サービスが可能となる。特に、ADSL(非対称デジタル加入者線)など、ブロードバンド(大容量・高速通信)回線の普及に伴い、定額料金さえ払えば無制限に通話できるサービスが登場する見通しだ。
総務省は今年6月にも、IP電話で着信できるようにするために、「050」などの専用電話番号を割り当てる計画。IP電話普及に向けた環境整備が進んでいる。
2004/02/07
77 経済関連 中日新聞 (TOPIX(とうきょうかぶかしすう)) 【TOPIX(東京株価指数)】 東京証券取引所第一部に上場する全銘柄の時価総額をもとに算出した株価指数。1968年1月4日の時価総額を100として、69年7月から東証が発表している。指数の対象が225銘柄に限定されて、株価の単純平均で算出する「平均株価」に比べ、株式市場全体の動きをより的確に表すといわれる。
最高値は89年12月18日の2884・80。バブル経済の崩壊とともに下がり、金融システム不安が高まった98年10月15日には980・11まで下落し、バブル後の最安値をつけた。今年1月23日には975・20となり、これを3年3ヶ月ぶりに更新した。
2004/02/07
78 経済関連 中日新聞 (でふぉるとせんげん) 【デフォルト宣言】 財政難や資金難に陥った債務者が支払い義務を果たせない場合、債権者が債権回収を求めて正式に発動する契約上の権利。債権者は宣言により、返済期限を待たず元本の即時返済を債務者に要求することも可能になる。
アルゼンチンは昨年末、1320億ドル(約17兆円)にあがる公的債務について、国債を中心とする債務のモラトリアム(債務の一時停止)を宣言し、事実上デフォルト(債務不履行)の状態に陥った。また、通貨も切り下げた。国債を保有する債権者が正式にデフォルト宣言するかが次の焦点だが、交渉で債務削減策をまとめる可能性もある。
2004/02/07
79 経済関連 中日新聞 (ぺっぐ(れんどうせい)) 【ペッグ(連動性)】 自国通貨の価値を実質的に他国通貨と連動させる制度。米ドルと連動する米・ペッグ制が代表例で、アルゼンチンや香港などが採用している。
通貨発行高を外貨準備の範囲内に抑制する点が固定相場制と異なるが、機動的な金融政策を講じられないなどの弱点がある。1991年からペッグ制を採用するアルゼンチンは高水準のインフレ収束に成功したが、景気低迷で昨年12月には公的債務の支払停止に追い込まれた。ペッグ制を維持できなくなり、今年1月に通貨ペソを切り下げて1ドル=1・4ペソの固定相場制に(一部は変動相場制)にすることを表明した。
2004/02/07
80 経済関連 中日新聞 (ゆーろ) 【ユーロ】 欧州連合(EU)加盟15カ国のうち、英国、デンマーク、スウェーデン、の3カ国を除く12カ国(ユーロ圏)が現在、外国為替市場などで導入している単一通貨。2002年1月1日からは、紙幣と硬貨の流通が始まり、ユーロ圏各国がこれまでに発行していた通貨は「ユーロ」に一斉に切り替わることになる。
12月14日、先行して両替が始まったフランスでは、両替開始前から行列ができる人気ぶりとなった。ただユーロ流通をめぐっては、中小企業などで対応に遅れが出ているほか、釣り銭や便乗値上げなどのトラブルが発生することが懸念されている。
2004/02/07
81 経済関連 中日新聞 (わーくしぇありんぐ) 【ワークシェアリング】 労働時間の短縮により仕事を分かち合う仕組み。完全失業率が過去最悪の水準となる中、雇用の維持・創出への“切り札”として期待されている。
小泉純一郎首相の指示を受け、厚生労働省が連合、日経連と「政労使ワークシェアリング検討会議」を設置し、来年3月をめどに在り方などについて合意を得る方針を決めた。
ただ、日経連が労働時間短縮を通じ人件費の抑制をにらんでいるのに対し、連合は残業削減による雇用創出を目指すなど労使の思惑は異なっている。また、正社員とパートタイム労働者との間の賃金差別の是正などの課題も残っている。
2004/02/07
82 経済関連 中日新聞 (かくれしゃっきん) 【隠れ借金】 一般会計の国債発行額を抑えるため、特別会計から資金を借りたり、特別会計に本来繰り入れる歳出を先送りするなど、名目上の赤字額を減らす国庫内の会計操作。国債は発行額や残高で借金総額が明確になるが、隠れ借金は会計間の資金移動が複雑で分かりにくい。
隠れ借金を使えば、一般会計の収支じりは見掛け上改善するが、特別会計から調達した資金は将来返済しなければならず、根本的な問題解決にはならない。来年度は、国債発行額を30兆円以下にするため、財源不足を隠れ借金で補う額が例年より多くなる見通し。
2004/02/07
83 経済関連 中日新聞 (えんやすゆうどう) 【円安誘導】 昨年12月始めには1ドル=123円台だった円の対米ドル・レートが、2月1日には一時1ドル=135円をつけた。この急激な円安に、アジアや米国のメーカーを中心に、「日本政府による誘導」を非難する声があがっている。円安で対日輸出が不利になる上、国際市場での日本企業の競争力が強まるためだ。
塩川正十郎財務相ら政府担当局者は当初、日本経済の低迷を理由に、「円安はもう少し安くなっても適正」などと発言。円安はこうした“容認発言”に間違いなく後押しされた。批判の高まりに、政府は「誘導」は否定しているが、円安基調は続いている。
2004/02/07
84 経済関連 中日新聞 (かんさいこくさいくうこうのみんえいか) 【関西国際空港の民営化】 国土交通省は特殊法人改革の一環として、関西、成田、中部(2005年開港予定)の3国際拠点空港の整備を公的法人に一本化し、運営を各空港ごとに民営化する「上下分離方式」を提案した。
関空を運営する関西国際空港株式会社は、国と地方自治体、民間企業が共同出資する特殊会社。埋め立てに巨額の費用を投じたために、借金の利払いに苦慮していた。
それだけに国交省案は、関空の債務を成田が一部肩代わりする「関西救済案だ」との批判が上がるなど調整は難航し、政府・与党は民営化に向けた経営形態の結論を、02年中に先送りすることを決めた。
2004/02/07
85 経済関連 中日新聞 (きんゆうききたいおうかいぎ) 【金融危機対応会議】 金融システムの混乱回避に向けた対応策を決める会議。首相が議長を勤め、官房長官、金融担当相、金融庁長官、財務相、日銀総裁で構成する。3月決算期を控え金融行政の最大の焦点となっている金融機関への公的資金の資本注入もこの場で協議する。
預金保険法102条は、首相が「国または地域の信用秩序の維持に極めて重要な支障が生じる恐れがある」と認めたときに同会議を開き、公的資金の投入のほか、破たんした金融機関の預金の全額保護や一時国有化の措置も決めると規定している。
財源としては15兆円の「危機対応策勘定」が用意されている。
2004/02/07
86 経済関連 中日新聞 (きんゆうちょうのとくべつけんさ) 【金融庁の特別検査】 主要銀行が融資している問題企業の洗い出しを目的に、金融庁が10月下旬に着手した検査。銀行側が不良債権に区分けしていなかった大手スーパー、マイカルの破綻を反省、改革先行プログラムで実施を決めた。不良債権を隠しているとの疑念が絶えない金融庁と銀行の信頼回復が狙い。
銀行は貸出先企業を査定し、貸し倒れの危険が低い順に正常先、要注意先、そして破たん懸念先以下の不良債権に区分けしている。特別検査では、金融庁が不良債権予備軍とされる要注意先から株価が急落した企業などを選び、査定の適切性を調べ、不良債権と判断すれば早期処理を求める。
2004/02/07
87 経済関連 中日新聞 (こじんむけこくさい) 【個人向け国債】 購入者を個人に限定した満期10年の新型国債。長期保有が前提で譲渡は制限されるが、当局による中途換金制度は設ける。発行する財務省では金利の変動リスクを購入者に負わせないよう、変動金利型とし、最低購入単位も現在の5万円から1万円に引き下げることを検討している。
日本国際は金融機関が42・6%を保有。一方、個人の保有比率は2・5%と、米国(5・3%)などに比べかなり低い。
国債の大量発行時代を迎え、安定的な消費(売りさばき)を迫られる財務省は、新型国債の発行で個人を有力な買い手として取り込むことを期待している。
2004/02/07
88 経済関連 中日新聞 (さいむのかぶしきか) 【債務の株式化】 企業の債務軽減手段の一つで、欧米ではデット・エクイティ・スワップ(DES)と呼ばれる。
例えばA社向けの100億円の債権が実際には60億円の価値しかない場合、B銀行は残りの債券をA社発行の株式と交換。A社は負債を60億円に減額し、B銀行は40億円の損失負担を強いられるが、再建成功時に株価値上がり益を見込める。
日本では@金融機関が不振企業の株式保有に慎重A株式数の増加により既存株主が持つ株式価値が下がるーなどの理由で、債権放棄(借金棒引き)が主流だったが、企業再生の新手法としてDESが注目を集める。
2004/02/07
89 経済関連 中日新聞 (にちぎんのがいさいこうにゅう) 【日銀の外債購入】 日銀が追加的な金融緩和策として、米国債など外貨建て債券を買い入れ、国内市場に円資金を供給する手法。日銀は日本国債を毎月6千億円購入しているが、外債もあわせて買い入れれば、「量的緩和」と「円安誘導」という“一石二鳥“の効果が期待できる。政府・自民党や日銀の一部でも導入論が出ている。
ただ、事実上の円安政策だけに為替介入を禁じた日銀法との関係で、実現までには「難しい問題」(速水優日銀総裁)が残る。通貨政策を所管する財務省も導入に否定的。アジア諸国からは「意図的な円安政策」との批判を招きかねず、実現は困難との見方もある。
2004/02/07
90 経済関連 中日新聞 (にちぎんとうざよきん) 【日銀当座預金】 金融機関が日本銀行に保有する当座預金。@日銀が国や金融機関と取引する際の決済手段A金融機関が個人や企業に支払う現金の支払準備―などとしての役割がある。
日銀は今年3月に量的緩和策を採用し、金融政策の目標を短期市場金利から同預金に変更した。
日銀は同預金の残高を国債購入などで調節できる。同預金には利子が付かないため、金融機関は増えた分だけお金を引き出して貸し出しや投資で運用し、経済活動が活発化するとされる。
量的緩和導入時の同預金残高の目標は5兆円程度だったが、12月に10兆―15兆円程度に強化された。
2004/02/07
91 経済関連 中日新聞 (やくいんしゅっこうせいど) 【役員出向制度】 天下りした国家公務員が、特殊法人などを転々として、多額の退職金を受け取るいわゆる「わたり」に歯止めを賭けるため、自民党行政改革推進本部が導入を検討している。政府が12月中にまとめる特殊法人改革の「整理合理化計画」や「公務員制度改革大綱」に盛り込む方針だ。
現在、国家公務員は特殊法人などへ天下りする場合、兼業禁止規定に従い、定年前に退職している。役員出向制度では、公務員の身分のまま、特殊法人などの役員に出向。退職金は、定年時に出身省庁から受け取ることだけとする。
また。役員報酬や退職金の大幅カットも検討している。
2004/02/07
92 経済関連 中日新聞 (ゆうきEL) 【有機EL】 特定の有機物に電気を流すと発光する現象を利用した高画質表示装置。ELはエレクトロルミネッセンス(電解発光)の略で、1987年に米イーストマン・コダックの技術者が発見した。薄型で消費電力も少なく、液晶に取って代わると期待され、各社が品質の工場に全力を上げている。
日本でも97年からカーステレオや携帯電話に使われており、来年には三洋電機とコダック、松下電器産業と東芝などの企業連合が参入に入る。ただ、現状では液晶よりも寿命が短く、テレビ画面には使いにくいなどの難点がある。このため、本格普及は2005年以降になると見られている。
2004/02/07
93 医療関連 中日新聞 (EBM) 【EBM】 「エビデンス・ベスト・メディシン」の略語で、「根拠に基づく医療」と訳す。
これまで各医師や病院はそれぞれの経験を軸に診断し、治療してきたが、医療技術の急速な進歩と複雑化で、臨床現場ではレベルのばらつきも出ている。EBMは広範な臨床研究や技術評価をもとに診療ガイドラインをつくるなど、全体の質的向上を図る。患者にとっても診断や治療の根拠が分かりやすくなる。
国も診療ガイドライン策定によるEBM推進をあげている。ただ、医療現場からは「上意下達のガイドラインで保険診療が制限されては、EBMが持つ本来の理念を失う」という心配も出ている。
2004/02/07
94 経済関連 中日新聞 (おーだーめーどいりょう) 【オーダーメード医療】 広義には、個人の体質や環境を調べ、その人に合った治療法を選ぶ医療を指す。従来は「この病気にはこの治療」という「既製服」型の医療だったが、最近は性別や年齢、社会的環境、人生観まで加味して治療法を選ぶ取り組みも出ている。
一方、「生物の設計図」といわれるゲノム(遺伝子の基本セット)の解析が進み、将来、個人の遺伝子を分析し、その人にあった薬を作る「ゲノム創薬」も期待されている。がんや糖尿病、アレルギー、精神神経疾患など幅広い応用の可能性があるが、遺伝子情報は「究極のプライバシー」でもあり、倫理面を含め研究開発以外の対策も必要。
2004/02/07
95 医療関連 中日新聞 (しんりょうほうしゅう) 【診療報酬】 保険で定められた医療行為の公定価格。点数で示され、一点は十円。個々の診療行為や医薬品ごとに決められていて、ほぼ二年に一度改定される。
大別すると、診察や手術、検査など医師らの技術料にあたる「診療報酬本体」と、薬代の「薬価」がある。薬価は公定価格と医療機関が仕入れる実勢価格に差があり、これも医療機関の収入になる。
一連の医療制度改革で政府・自民党は今月、本体を1.3%、薬価を含めた実質で2.7%引き下げると決めた。本体引き下げは初めて。医療機関にも「痛み」を求めた格好だが「不必要な検査や薬の量が増えるだけ」と懸念する声もある。
2004/02/07
96 医療関連 中日新聞 (しんりょうほうしゅう) 【診療報酬】 医療機関が行った患者への診療行為の対価として、健康保険組合、国民健康保険などの医療保険で支払われる報酬。診察、注射、手術などあらゆる診療行為は6千種類以上に分類され、それぞれに1点10円の単価で点数がつき、報酬は治療すればするほど増える「出来高払い」が基本だ。
診療報酬全体の水準は2年に1度、中央社会保健医療協議会の答申を経て厚生労働相が改定する。1%下がれば、医療費はおおむね3千億円下がる。2002年度改定で医療保険財政が苦しいこともあり、政府・与党が引き下げの方針を決定。下げ幅が予算編成の焦点となっている。
2004/02/07
97 医療関連 中日新聞 (せいかつかいぜんくすり) 【生活改善薬】 命にかかわる病気ではないが、日常生活で気になる体の症状や習慣を改める薬。例えば経口避妊薬の低用量ピルや禁煙補助ガムのほか、性機能不全治療薬、発毛剤など、話題になって爆発的に売れた製品もある。
健康の考え方が、単に「病気ではないこと」ことから「より質の高い生活を送ること」へ変化している中、生活改善薬の市場は拡大している。肥満治療薬も現在、臨床試験が進められている。
一方、性機能不全治療薬など個人輸入代行業者を通じて興味本位に使われ、体を壊すケースも出ている。医師や薬剤師に相談し、正しい使用法や副作用を知ることが必要だ。
2004/02/07
98 医療関連 中日新聞 (でんしかるて) 【電子カルテ】 これまでの紙に書くカルテに代わり、患者の診療や検査記録などをコンピューターへ電子的に記録するカルテ。もっとも大きなメリットはデータの共有化で、かかりつけ医と専門治療を行う病院間の連携や、へき地での遠隔診療がやりやすくなる。カルテの情報開示も進められると期待されている。
政府・与党が11月にまとめた医療制度改革大綱でも、カルテや診療報酬明細書(レセプト)の電算化の推進が盛られた。導入で事務作業を効率化すれば医療費削減にもつながる。ただ、電子化する際のシステムの統一や、患者のプライバシー保護など、解決すべき課題も多い。
2004/02/07
99 福祉関連 中日新聞 (QOL) 【QOL】 「クオリティー・オブ・ライフ」の略語で、「生活の質」を意味する。医療、福祉分野で近年、頻繁に登場するようになった。
がん治療をめぐっては、手術後の生活への影響をなるべく少なくするように、切除範囲を可能な限り小さくする取り組みが進んでいる。同時に、がん治療そのものだけでなく、患者の精神的な不安や社会復帰へのケアにも関心が高まるなど、QOL重視の流れは強まるっている。
厚生労働省の「障害者プラン」も、7つの重点目標の一つに障害者の「QOL向上を目指す」と掲げている。全人的な医療、福祉を考える上で、欠かせない概念になっている。
2004/02/07
100 一般関連 中日新聞 (NGO(ひせいふそしき)) 【NGO(非政府組織)】 人権、人道、環境などの分野で活動する民間団体のことで、英語のNon-Govermental Organizationの略。1999年にノーベル平和賞を受賞した「国境なき医師団」などのNGOには国際的に高い評価を受けている団体も多く、政府に代わって重要な役割を担うようになっている。
日本では98年に「特定非営利活動促進法」が施行され、NGOなどを支援する枠組みができた。アフガニスタン復興支援会議で外務省が一部の出席を拒否した問題は国会の混乱に波及し、田中真紀子前外相と野上義二事務次官が更迭される事態に発展した。
2004/02/07
101 経済関連 中日新聞 (あるぜんちんきき) 【アルゼンチン危機】 1.320億jに上る公的債務を抱えるアルゼンチンがデフォルト(債務不履行)に陥り、世界経済にも悪影響を与えるとの懸念が広がっている。同国は通貨ペソと米ドルを連動させるペッグ(連動)を導入しているが、輸出拡大や直接投資呼び込みのため、通貨切り下げを求める声が日増しに強まっている。
金利負担を軽減し期限を引き延ばすため、すでに債務スワップ(借り換え)に着手しているが、債務の大半を占める対外債務の交渉本格化はこれから。凍結されている国際通貨基金(IMF)からの融資取り付け問題も含め同国経済のかじ取りは正念場を迎えている。
2004/02/07
102 経済関連 中日新聞 (おすろごうい) 【オスロ合意】 1993年9月にイスラエルとパレスチナ解放機構(PLO)がワシントンで調印したガザ地区とヨルダン川西岸でのパレスチナ人による5年間の暫定自治に関する合意。ノルウェーでの秘密交渉を経たため、オスロ合意という。
94年5月、ガザ地区と西岸エリコで先行自治開始後、西岸6都市と村落に拡大。96年1月に自治政府議長選挙と議会に当たるパレスチナ評議会(PLC)選挙が行われた。
自治期限は99年5月に終了したが、エルサレムの帰属やパレスチナ難民の帰属問題など「最終地位」に関する交渉がまとまらず、暫定自治は事実上延長されている。
2004/02/07
103 一般関連 中日新聞 (うたかいはじめ) 【歌会始】 新年になって初めて天皇が催す歌会のことで、新年恒例の宮中行事の一つ。毎年1月中旬に催され、今年は15日。天皇陛下が決められたお題に従って、天皇、皇后両陛下を始め皇族らの歌が独特の節目で披露される。また、宮内庁が公募した一般の栄進歌のうち10首が、入選歌として両陛下の前で詠み上げられる。
起源は定かではないが、鎌倉時代中期ごろとする説もある。江戸時代末期に一時中断したが、1869年に明治天皇が復活させた。74年から一般からの詠進も認められ、その5年後には一般の優秀な歌も詠み上げられ、現在の歌会始の形式が整った。
2004/02/07
104 一般関連 中日新聞 (くうちゅうきゅうゆき) 【空中給油機】 飛行中の戦闘機などにホースを接続して燃料を補給できる航空機。政府は中期防衛力整備計画(2001−05年度)で4期導入を決定しており、02年度予算案に1機分241億円の頭金1.200万円を計上した。06年度に配備される予定。機種はボーイング767型で、人員・物資の輸送にも活用できる。
政府は1980年代から導入を検討してきたが、戦闘機の航続距離が大幅に伸びるため、専守防衛の観点から与野党双方に慎重論があり、01年度まで予算計上は見送られてきた。
現在、中国やシンガポールなどアジア諸国も含め25カ国が保有している。
2004/02/07
105 一般関連 中日新聞 (こっかいぎいんしさんこうかい) 【国会議員資産公開】 1992年に成立した「政治倫理の確立のための国会議員の資産公開法」に基づき、国会議員は任期開始日時点で保有する資産を、同日から100日以内に所属する議院の議長に提出することが義務付けられている。今回対象となったのは昨年7月の参院選で当選した121人のうち、報告書提出前に辞職した高祖憲治氏を除く120人。
報告書に記載するのは、土地・建物の面積や固定資産税の課税標準額、預貯金、金銭信託、有価証券の額面金額、自動車、ゴルフ会員権、貸し付け・借入金などだが、虚偽の報告書を行った場合の罰則規定がないなど問題点も多い。
2004/02/07
106 一般関連 中日新聞 (しせつひしょ) 【私設秘書】 政治家を補佐する秘書は、国から給与が支払われる公設秘書(国会議員1人に3人まで)と、それ以外の私設秘書に分けられる。公設秘書が特別職国家公務員なのに対し、私設秘書の定義はない。政治家が給与を支払い雇うのが一般的だが、後援会幹部などが秘書を名乗る場合もある。
脱税疑惑が浮上した加藤紘一自民党元幹事長の元事務所代表も私設秘書。「政治家が金集めに私設秘書を利用している」との批判の高まりなどから、口利きによる見返りを禁じた「斡旋利得処罰法」の対象に私設秘書も加える法改正が、今国会で行われる見通しだ。
2004/02/07
107 一般関連 中日新聞 (しゅうだんてきかねつしゅざい(めでぃあすくらむ)) 【集団的加熱取材(メディアスクラム)】 大事件・事故の際、多数の報道陣が関係者に殺到し、プライバシー侵害などを引き起こす取材。批判の高まりで、日本新聞協会の編集委員会(新聞・通信・放送58社の編集・報道局長で構成)が、6日、見解をまとめ、自主解決に向け取材上の指針などを示した。
見解は最低限順守すべき事項に、@関係者を集団で強引に包囲した状態での取材は行うべきでなく、小学生や児童には特段の配慮をするA通夜葬儀、遺体搬送などの取材では、遺族の心情を踏みにじらないよう配慮するB住宅街や学校、病院などでは近隣の交通や静穏を阻害しないよう留意するーの三点を挙げた。
2004/02/07
108 一般関連 中日新聞 (しょくりょうじきゅうりつ) 【食料自給率】 国の食糧消費量に占める国産の割合を示す指標で、農水省が年度ごとに公表している。同省が使用しているのは供給熱量(i)ベースの総合食料自給率で、輸入依存分を控除するため畜産物は資料の自給率も考慮し算出している。日本の自給率は1998年に50%を割り込んだ後も、ほぼ一貫して低下傾向をたどってきた。ただ、ここ3年は横ばいが続き、2000年度は40%だった。
政府は従来の傾向が続けば、10年度には38%まで低下が見込まれることを憂慮。2000年3月、10年度までに自給率を45%に向上させる目標を盛り込んだ計画を閣議決定した。
2004/02/07
109 一般関連 中日新聞 (としさいせいほうのとくべつちく) 【都市再生法の特別地区】 政府が近く正式決定する都市再生特別措置法案に盛り込まれる都市計画の新しいメニューが「都市再生特別区」。小泉純一郎首相が昨年末、都市再生のための緊急措置を検討するよう、自らが本部長を務める都市再生本部事務局に指示、具体化に結びつけた。
特別区では、土地の用途や容積率(建築物の延べ面積に対する割合)など、既存の規制を適用せず、民間事業者がより自由に計画を立案できるようにする。都市部にある臨海部の工場跡地や、再開発事業などが対象になりそうだ。法案には、民間事業者が都市計画を提案できる仕組みも盛り込む。
2004/02/07
110 一般関連 中日新聞 (ひじょうきんさいばんかん) 【非常勤裁判官】 弁護士がパートタイムで裁判官の仕事をする制度。弁護士の裁判官促進に関する最高裁との協議の場で、日弁連が導入を主張した。
身分保障や待遇などの面で憲法上の問題が残るとして合意には至らなかったが、導入の方向で検討を進めることが決まった。
この協議は今年4月から続けられ、弁護士の短期任官や専門裁判官任官制度の導入で合意した。非常勤裁判官については今後の検討課題とされたが、当初消極的だった最高裁も「常勤の裁判官への任官を促す機能も期待できる」として前向きな姿勢を示した。民事と家事の調停事件で実現する可能性が高い。
2004/02/07
111 一般関連 中日新聞 (ほうあんじぜんしんさ) 【法案事前審査】 内閣が国会に提出する法案に対しては、与党が事前に審査・了承することが慣例となっている。自民党の場合、政務調査会や総務会で法案の審査を行っており、了承がなければ政府の法案提出は不可能なのが実態。事前の了承を得ることで、国会審議が円滑に進むメリットがあるが、関係業界の利益誘導に走る「族議員政治」の温床となっている、との指摘もある。
党内の「抵抗勢力」が小泉純一郎首相のトップダウン型構造改革にブレーキをかけるケースも多いことから、首相は「政策決定の内閣への一元化」を掲げ、党内の国家戦略本部に事前審査の慣例見直しを指示した。
2004/02/07
112 教育関連 中日新聞 (かいせいしょうねんほう) 【改正少年法】 少年犯罪の凶悪化を受け、昨年4月に施行された。刑事罰の対象年齢が16歳以上から14歳以上に引き下げられたことや、16歳以上の少年が故意に被害者を死なせた場合、家裁は原則的に検察官に逆送致することなど、厳格化が改正の柱で、保護主義を掲げてきた少年法の初の大幅改正になった。
また、殺人など重大事件の少年審判に検察官の出席を認めたほか、裁判官3人の合議制を導入。刑事裁判に比べて甘いと批判されてきた少年審判の事実認定の厳格化が図られた。さらに、被害者や遺族が家裁に意見を述べることが可能になるなど、被害者への配慮も盛り込まれた。
2004/02/07
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